『頼む!ホント一生のお願い!!』

聞こえてくる声に、溜息をつかざるを得なかった

「冗談じゃないよ、なんで“合コンの数あわせ”に参加しなきゃいけないんだよ」
『だから一生のおねがいだって!ね!?報酬5万皆で出すから〜』
「……じゃあいいよ…どういう感じで行けばいい?」
『清楚系!清楚系だけ足りないの!お願いね!』

ぷちっ と切れた電話をはなし、明日着る服を選ぶ事にした

「女の格好なんて何ヶ月ぶりだか…」

押入れの奥からダンボールを引っ張り出し、さらにその中の服をひっぱりだしていく…面倒臭い
でも、めんどうだけど、自分に依頼した友人は男運が悪すぎるが悪い奴じゃない
それに、報酬をちらつかされてしまったら生活費がピンチだから行くしかなかった


翌日 18:30

全体的におとなしそうな服を選んだつもりだ、多分これでいいはずだ
友人の車が迎えに来るまで、住んでいるアパートの前で待つ
周りの人が自分だと気づいていないのは少し滑稽だった
いつも顔をあわせる隣の子供すら「はじめまして」なんて言って来る

ふだんは目を合わせないように逃げてるのにな

やっと、友人の車が来た

「おまたせー、またせちゃった?」

いつものようなふぬけた笑みに「悩み無さそうでいいな」といつもの挨拶を言う
相手はニコニコとそれを受け流し車に促してくれた

「今日はホント譲れないんだ〜wクロト偽名なんにする?」
「いつもどうりリカちゃんでいいよ……」

ちなみに由来はなに着せても良いからだとか言っていた
そういえば昨日一生のお願いを使っていたがこれで5度目だ
まぁいつもの事なので気にしないことにした